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居合道における指導概念

文責  山  正 博

?.総論 「剣の理法」

 剣の理法とは、刀剣による技を自然の法則に則って従うものであり、 また刀剣の攻防の理論でもあると理解すべきである。その攻防の理法(わざ)は自然の法則に従ったもので、いかに移り変わる世相の中でも不変なものである。

 ここでいう刀剣の法則とはなにか?  これを実際の古流の形に求めてみる。古流の形すべてといってもよいであろう、刀の運動が体の正中線にあって円運動であり、そして刃筋が正しいことである。又、運動の根底をなす構えは中段であり、柄の握り方、持ち方、足捌き、技の速さ・強さ・敏捷性(びんしょうせい)また、巧緻性 (こうちせいい:たくみで細かいこと)が自然の法則に従っている。このような古流の形の俸禄をよくわきまえ、それを原点とし、現代武道を修練してもらいたいというのが「全剣連の理念制定」のねらいであると理解すべきではなかろうか。

 例えば、習熟が増すことによって、合理的な居合、強いて言えば無理・無駄・ムラ「技の濃淡とか強弱のムラ」・ムキ「覇気(はき)・勝ち気」が現れず、刃筋・手の内が正しくまた、刀が正中線に従い足捌きを如何に一挙動として合理的な自然の技で無ければならない。

要するに解説書を十分熟読し、序文(趣旨・方針)から始まり定義(概念であり物事の本質的な特徴とそれらの関連性が概念の内容である)・ 要義(肝要な筋道)の意義を充分、分析することが寛容である。
(例えば、序文の1ページに「いやしくも剣道人でも」と書かれている。と言う事は、剣道人にも理解が出来、また体の運用も考慮しなければならない。例えば特に足の運用(送り足の問題)「申し合わせ事項」。また、4ページに外国語への翻訳、独習の便を考えて表現を具体的にし平易な文体とし、技の一貫性を表現するために「同一動作は同一用語」 で表現している)事を理解して戴きたい。よって、申し合わせ事項以外の古流の概念の文言を記する事は、慎まなければならない。


 前述に関連し審判員・審査員は審判規則のみ考えず「全剣連居合解説書」及び「称号・段位審査規定」の三位一体として充分熟読し対処すべきである。 また、あえて前述の内容を理解しながら審判規則第一条の「本規則の目的」と細則第七条「判定基準」の諸点とするところをすべて網羅すべきであり、実理に対する修練の根底でもある。「判定基準」の観点は全剣連居合であろうと古流であろうと形が異なろうとも武道としての合理的な理合と真理は一体であることを翼々理解の上、判断する事が肝要である。

※注釈  送り足 =  原則的には足を送らない事が望ましいが「惰性」で自然に腰が入る範囲はよしとする。
但し、引き付けすぎるのは望ましくない。
(2007/9/15 京都中央講習会)



?.剣の理法の各論

1.修行の着眼点「判定基準」P.5

イ.修行の深さ
(自分以上のものは観見出来ない。常に技前を磨く)

ロ.礼儀(所作)
(正しい姿勢・態度・作法・立ち振る舞い)

ハ.技前
(正しく剛美であることに加え、冴え・緩急強弱・序破急・抜き付け・切り付け・切り上げ・突き・鞘離れ・刃筋・血振り・角度・納刀)

ニ.心構え
(心の落ち着き・相手との対話・目付け・気魄(きはく)・残心・間と間合)

ホ.気・剣・体の一致
「気」は充実した気勢が要求され、この中に呼気・吸気・有声・無声・調息などの内容がある。
「剣」は正しい姿勢(適法な姿勢)が要求される。
「体」 は正しい刃筋(ものうちで斬る)この中に間合・機会・目付・先(せん)・先々の先(せんせんのせん)・後の先(ごのせん)また、ためなどの「気」につながる攻める内容である。

ヘ.武道としての合理的な居合であること。
(武道としての自然な法則を生かし、一挙動としての技・攻め・理合)

ト.全日本剣道連盟居合(解説)の審判・審査上の着眼点を参考とする。

2.称号・段位審査規定の着眼点

イ.第3章 段位の審査 『付与基準』P.11

ロ.称号・段位の細則『称号・段位の方法』P.3・4・5





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