TOP  >  ニュースリリース  > 

第38回 東海四県対抗居合道大会(2008)

2008年3月2日(日)に第38回 東海四県対抗居合道大会が開催されました。

今年は静岡県の代表として、無相会から3名の選手が出場し、それぞれ好成績を収めました。

 


今回の静岡県代表選手  (は無相会所属)












7

6


4

3




3

3

4

4

4

5

5


6


6







































今回は折角なので、レポート形式で先鋒の勝又が書いてみました。

第1回戦 静岡県 vs 三重県 

第1回戦は静岡県(白) vs 三重県(赤)の対戦でスタートした。




先鋒の勝又選手(無相会三島)は、初出場に若干緊張ながらも若武者らしい勢いのある居合を抜き、3対0で勝利。


次鋒の大田選手は、剣道7段の勢いのある切り下ろしと、落ち着きのある演武で3対0で勝利。

7将の池田選手は、水鴎流の勝瀬先生のもとで指導を受けており、先鋒の勝又選手とは違った勢いのある演武で3対0で勝利。

6将の田村選手(無相会沼津)は、空手・杖・剣道・居合・薙刀といろいろ修行中の若武者。独特の雰囲気のある演武で3対0で勝利。


中堅の高遠選手は、今回の大会直前に風邪を引いて体調を崩しつつ出場。それでも体調の悪さを感じさせない演武で3対0で勝利。

4将の松下選手は、32歳と若い選手ながら既に5段の保有者。力強さと安定感を持ちながら演武し3対0で勝利。

3将の佐野選手は、2年前の全国大会5段の部で3位に入賞したツワモノ。格段の違いを見せつけ、3対0で勝利。

副将の山選手(無相会 無限館)も、2年前の全国大会6段の部で2位、昨年は3位と、こちらもツワモノ。味のある居合を抜き、3対0で勝利。


大将の青木選手は、水鴎流の勝瀬先生のもとで指導を受けており、副将の山選手とはまた違った力強さのある居合を抜き、3対0で勝利。

終わってみれば、静岡県の「ストレート勝ち」と幸先の良いスタートとなった。

静岡県
(白)



7

6


4

3












 

三重県
(赤)




西






第2回戦 静岡県 vs 愛知県 

本大会の開催県である愛知県は意地を見せ、緊迫した試合になった。

先鋒の勝又選手の相手は、女性ながらにも強い切り下ろしを武器にする後反選手。
彼女は、一昨年前の東北居合道大会で優勝している。
だが勝又選手も一回戦で勢いづき、そのまま力強い居合を抜き、3対0で勝利。
(勝又記:試合中に相手は見えないが、気迫の強さがピリピリと感じられた)

次鋒の大田選手は、一回戦の勢いのまま力強い切り下ろしと安定感のある演武で、3対0で勝利。


7将の池田選手の相手は、去年も愛知県代表で出場している28歳の中村選手。
若さを武器に力強い切り下ろしが武器。

昨年、私(勝又)は出場できなかったので、ビデオ係で撮影をしていたのだが
この中村選手の力強さは印象に強く残ったのを覚えている。

両者とも力強い居合を抜き、どちらが勝つかは審判の判断まで分からない状況だった。
審判の判定は2対1。池田選手の勝ち。なんとかここまで静岡県が3連勝で続いている。


6将の田村選手(無相会沼津)の相手の宇野選手は、これもまた独特な居合を抜く選手。
田村選手も巧いのだが、宇野選手も巧い。
切り下ろしの力強さだけを見ると、宇野選手のが一枚上手。

私(勝又)はラーメンが好きなので、例えて表現するならば
田村選手は「さっぱりショウユ味ラーメン」、宇野選手は「ちょっと味がある塩味ラーメン」と言ったところ。

「この試合は『好みの差』になるだろうな〜」なんて思いながら見守っていたのだが、
案の定1対2と審判の判定が分かれ、結果は愛知県の勝ち。
その瞬間、地元愛知県の応援団から拍手が湧きあがった。



中堅の高遠選手は、ここにきて体調の悪さが出てしまった。
本人によると、風邪+花粉症だったらしい。聞いただけで辛そうだと思う。


審判の「始め」合図とともに、両選手が同時に神前の礼・刀礼・着装・一本目の演武・・・と移っていくのだが、
この着装までの時間がかなりかかってしまった。

もともと高遠選手は若干ゆっくり目なペースで演武するので、見方によっては安定感のある居合を抜く。
本人によれば、自分の中の体内時計があり、それに合わせているそうなのだが、この試合ではソレが狂ったらしい。
おまけに相手の杉山選手はかなり速いペースで演武を行うタイプ。

杉山選手が一本目を抜き始めてから高遠選手が抜き始めるまで、約10秒もの差が開いてしまった。
試合経験者でなければ分かりにくいが、この10秒もの遅れを取り戻すのは非常に大変。
なぜなら遅れて演武をしていると、どうしても不安になり、演武が雑になりがちになる。
これを丁寧に抜きながら時間を詰めていくのは用意ではない。

結局、最後までこの差が埋まらず、高遠選手の焦りと体調の悪さからくる不安定さで、0対3で負けてしまった。

4将の松下選手の相手は、抜き付けの強さがインパクトのある石田選手。


この試合は両者ともにそれぞれの良さがあり、一長一短といった感じに思えた。
松下選手は「シャープな切り下ろし」と「切り下ろした瞬間にピタッと止まる手の内」。
石田選手は「抜きつけの強さ」と「切り下ろしの強さ」が武器。

途中、松下選手が10本目の四方切りの際に一瞬だけ体勢を崩した。
今回のように互いのレベルが均衡したような状態では、かなり命取りになる。

どちらに旗が挙がるかなとかなりヒヤヒヤしながら審判の判定を待つ。
結果は2対1。辛くも勝利できた。


3将戦は、番狂わせが起きた。
佐野選手の相手の一柳選手の居合には、切り下ろしに分があったように思える。
どちらもミスのない力強い居合を抜いたのだが、若干に一柳選手の刃音が冴えているような感じが受けられる。
それが審判員にどのように印象付くのかは分からないが、多くの審判員が印象よく捉えるのでは中と思う。

居合の試合の審判はとにかく難しい。
なぜなら剣道と違って、相手の実体がないからだ。
したがって審判規則では「審判員の主観による」となっている。
つまり審判員の捉え方一つで、勝敗が決まるので、勝っても負けても文句が言えない。

佐野選手は東海四県対抗居合道大会には8年目の出場のベテラン。
安全パイと思っていたのだが、審判の判定は1対2。静岡の負けだった。

副将の山選手(無相会 無限館)の試合も、審判の判定が分かれた。
原因は分からないが、一回戦と比べると山崎選手の勢いというか、シャープさがやや欠けたように思える。
そのせいか、両者ともさほど特徴がなく、甲乙付けがたい試合のように感じた。
(身体の使い方は山選手のが巧い、と思う。)

結果は2対1。勝つには勝ったのだが、7将から静岡県にとっては難しい局面が続いた。


大将
の青木選手の相手は、女性の松下選手。
女性としては力強いのだが、やはり青木選手のが稽古を積んでいるのが一目瞭然だった。
最後は大将が3対0で勝利を収めた。

静岡県
(白)



7

6


4

3












 

愛知県
(赤)











第3回戦 岐阜県 vs 静岡県 



先鋒の勝又選手(私)だが、たぶんこの日の中では一番いい演武ができたと思う。
だが相手の目原選手も巧かった。
彼はついこの前まで、大学の居合道部で”学生居合”をバリバリ稽古をしていたらしい。
勝又選手は「勢いの強さ」、目原選手は「学生居合の滑らかさ」と一長一短の試合になった。

こんなときは審判員の「好みの差」によって判定が分かれる。

案の定、審判員の判定は分かれ、1対2で静岡県の負けだった。


次鋒の大田選手は、宿命のライバルとの対戦だった。
相手の高橋選手とは、水鴎流大会のときに何回か対戦したことがあり、その大会のときはいつも負け
制定居合で勝負するときは大田選手が勝つ、というライバルなのだそうだ。

両者とも段相応の力強い居合を抜き、実力は均衡状態。
後半にきて、やや大田選手のが切り下ろしの強さが勝る感じだ。

結果は2対1。今回は大田選手が勝利を収めた。


7将の池田選手は、最後まで油断なく収めた。
相手の渡辺選手もかなり稽古をしていたようで、切り下ろしは非常に強い選手だ。
それでも僅かな「身体のブレ」が残っていた。
池田選手は、そうゆうところもキッチリ稽古してあり、切り下ろしたときに全く身体にブレがない。

これはかなり難しいことで、力強い切り下ろしをすれば、必ずどこかに「反動」が来る。
「反動」を吸収し切れなければ、身体がブレたり、刀がバウンドしたりする。
これを吸収するためには、「強靭な下半身」と「腰の強さ」が必要だ。
つまりこれができている池田選手は、普段からキツイ稽古をやっているということになる。

結果は3対0。池田選手が圧勝した。




6将の田村選手(無相会沼津)の相手の宮内選手は女性の選手。
だが岐阜県の代表として出場しているだけのことはあり、切り下ろしが強い。
また女性独特の「柔らかさ」がある。

力強さで言えば田村選手、しなやかさで言えば宮内選手と、それぞれに分がある。
結果は2対1
先鋒を除き、ここまでは静岡県の勝ちが続いている。


中堅の高遠選手は、体調の悪さがまだ残っているようだった。
第2回戦のときと比べて、体内時計の狂いはなかったものの
「切り下ろしの強さ」や「身体のブレ」などで相手のが巧かった。
結果は1対2で静岡県の負け。


4将
の松下選手の相手の矢澤選手は女性の選手。

やはり居合全体にの「しなやかさ」がある。
だが松下選手も「しなやかさ」では負けないところが凄い。
それでいて切り下ろしに力強さがあるので、見ていてホレボレする。

ところが、この試合でも松下選手は10本目の四方切りの際に一瞬だけ体勢を崩した。
これはかなりマイナス要素が大きい。ヒヤヒヤしながら審判の判定を待つ。

結果は2対1で松下選手の勝利だったが、松下選手側の副審は、相手側に旗を挙げていた。
かなり危ない状況だったといえよう。


3将の佐野選手は、実力の差がハッキリと表れた。
相手の寺町選手も巧いのだが、身体のブレを吸収しきれていない感じだった。
そこはベテランの佐野選手。
「鋭い切り下ろし」と「ブレのない身体の使い方」で、試合を佐野選手のペースで運んだ。
結果は3対0で佐野選手の勝ち。


副将
の山選手は、調子を取り戻した感じだった。
切り下ろしに「力強さ」と「シャープさ」が戻り、いつもの味のある居合だ。
結果は3対0で山選手の勝ち。



大将
の青木選手の試合は、まさに実力伯仲だった。
両者とも身体のブレもなく、切り下ろしにも勢いがあり、どちらも独特のある居合を抜いた。
私(勝又)としては、どっちに旗か挙がるのか全く予想がつかなかった。
(気持ちはもちろん、静岡に挙がって欲しいですけど。)

結果は1対2で静岡県の負け。だが両者どちらが勝ってもおかしくなかったと思う。

岐阜県
(白)



7

6


4

3













 

静岡県
(赤)












(C)2004-2017

※当サイトへのリンクは自由です。特に連絡する必要等はありません。
※当サイト内で使用されている文章・画像等の著作権は無相会に帰属します。無断使用等はご遠慮ください。